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「野球がつらい、行きたくない」と泣いた夜|息子への声かけと親の向き合い方

息子のグローブ画像 見守り方
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小学5年生になる息子が、少年野球の試合中に走塁ミスで交代させられた数日後のことでした。

翌日に練習を控えた前夜、息子が、寝ていたはずなのに突然目を覚ましてこう言ってきたのです。

「つらい…行きたくない…」

顔をのぞき込むと、涙を浮かべていました。

野球が好きで始めたはずなのに、「野球がつらい」と口にするまでの葛藤。

親として、私はどんな言葉をかけたらよかったのか、どう寄り添えばよかったのか。

今、6年生になった息子は「野球が楽しい!」と言いながら前向きに取り組んでいます。

でも、そこに至るまでには様々な道のりがありました。

今回は、「野球がつらい」と泣いたあの夜に、私がどう接したのかをお話しします。

「野球をやめたくない…」涙ながらに語った息子の本音

「野球がつらい」と子どもに言われたとき、あなたならどう声をかけますか?

私はこの日、自分の経験も思い出しながら、息子にこんなふうに寄り添いました。

あの夜、泣きながら、「野球がつらい、行きたくない…」と何度も言っていました。

とっさに抱きしめました。

それから、私は、長男と一緒に横になりました。

天井を見ながら、聞きました…

「何がつらいか自分の言葉で話してごらん。」

「ボールがこわい。練習がきつい。試合に出たいけど、出るのもこわい…」

そんなようなことを言って、泣いているのもあり、ちょっと聞きづらくて、あまり話がまとまってない面もありましたが、気持ちは痛いほど分かりました。

「でも、辞めたくはない!続けないといけないって思うから。」

そう言っていたのは、はっきり覚えています。

昔の自分と重なった瞬間|心に残った“あの一言”を

少年野球で苦しんでいる息子を見ていると、一瞬だけ、ふと昔の自分のことを思い出しました。

大学卒業して社会人1年目の営業時代。

営業成績が周りと比べて伸びなくて、がんばっているつもりなのに、なかなか成果が出なかった頃。

「つらい、行きたくない…どうしたらいいんだろう。」

そんな風に思いながらも、同期の仲間と話したりすることで、なんとかしたいと思っていました。

ある日、参加しなかった飲み会に出ていた同期の子が私に…

「(上司が、)“あの子は絶対に大丈夫!”って言ってたよ。」ということを教えてくれました。

その一言は、自分にとって、ものすごい大きかった。

一体何が大丈夫なの…?とは具体的に聞けてません。

でも、あの一言で、私の気持ちは確実に前に向きました。

「絶対に大丈夫」と伝えた夜|正直な気持ちを受け止めて

「つらいよね。今はほんとにつらいよね。よくやってると思うよ。」

「ママは、あの場所にいってること自体がすごいことだと思ってるよ。」

「やめたくないって、逃げ出さないところがすごいこと。
続けてきたことに自信をもっていいと思うよ。」

だから、あなたは、絶対に大丈夫。

息子と布団で横になりながら、そんな風に伝えた気がします。

絶対に大丈夫。絶対に良くなると思ってるよ。」って、何度も言いました。

息子は、しばらく泣き続けていて、寝ながら泣いてるので、鼻が詰まって咳き込みながらも、いつのまにか自然と寝てました。

翌朝も、「行きたくない」の連発だけど…

翌朝、やっぱり出てくる言葉は、

「行きたくない、つらい、ほんとに行きたくない…」

でも、そんなこと言いながら、

「お弁当は?もうできてる?」と、聞いてきます。

水筒に、自らお茶まで入れています。

その姿を見て、ちょっと周りのママたちにも相談してみようかな…という気持ちになりました。

「いってらっしゃい!」と見送ってから準備をして、下の子を連れてグラウンドに向かいました。

親として“できること”を探して

グラウンドに着くと、話をしたかった先輩ママが数人揃っていました。

「少し相談にのってほしいです…」というと、
どうした!どうした!と、話を聞いてくれました。

そして、先週の息子が走塁ミスした日、監督に話に行く姿を知っていて、「あれはほんとに頑張ったよ。」と言ってくれました。

大事なのは、

「比べるのは、前と今のその子自身にするといいよ。」

優しく言ってもらえました。

話していると、みんなそれぞれその子なりの悩みを持っていることも知りました。

人それぞれ、抱えているものは違うけど、お母さんたちは、しっかり向き合って見守っているんだなと感じました。

「明日の試合は、出られないのも覚悟はしていて…でも、応援行こうと思ってます。」

そんな風に、色々話したりしているうちに、私は少しずつ気持ちが軽くなっていました。

少しだけ笑顔が戻った帰宅後|その翌日は遠征試合へ

実は、その日の練習で、息子はヒットを打ったりしていました。

「やっぱり、楽しいかも。」

波はありながらも、自分なりに進んでいる姿にホッとしました。

問題は、翌日の遠征試合。

主人は仕事だったので、下の子を連れて応援に行くことにしました。

以前は、難しかった少年野球の遠征応援も、車で45分ほどの距離、下の子を連れて自分で運転して行けるようになりました。

ドキドキしながら、向かいました。

自分の子が野球の試合に出られなくても…

それでも、チームの応援に行くことには意味があるよね。

あの頃は特に、夫婦でそんな話をよくしていました。

遠征先に到着すると、相談にのってくれたママが一言。

「スタメンに入ってるよ」

そして、試合開始。

この日の試合では、途中交代もなく最後まで出場していた息子。

ベンチに戻ってきたとき、少しだけ誇らしげな表情を浮かべていたのが印象的でした。

次回は、いよいよ息子が気持ちを吹っ切った試合のお話。

誕生日にヒットを打って、前を向きはじめた“変化の瞬間”について、お届けします。

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