スポーツ少年団(スポ少)の活動には、親のサポートが欠かせません。
中でも「お当番制」は、正直ちょっと面倒に感じる方も多いですよね。
でも、基本的には、子どもたちがスポーツを楽しみ、成長していく姿を見守りたいという気持ちで、協力的な親御さんが多いと思います。

そんな中で、こんな風に悩んでいませんか?
「下の子がいて、当番に出るのが難しい。」
「体調が不安定で、長時間外にいるのがつらい。」など…
私自身、まさにそうでした。
今よりもっと下の子が手のかかる時期、思うように動けないことに罪悪感を感じ、「どことなく居場所がない…なじめてない…」と感じたこともありました。
周りのママたちは、決して意地悪な人たちではなく、むしろ優しくて気配りのできる方ばかり。
それでも、「自分は何もできていない」という申し訳なさに、心が押しつぶされそうになったのです。
でも今、スポ少歴6年目。
相変わらず参加できない日もありますが、昔のような疎外感は感じていません。
悩んでいたのは、「何もできていないこと」そのものよりも、
「周りに溶け込めていなかった」ことにあるのかもしれません。
この記事では、私がどのようにしてその葛藤を乗り越え、自然な形で周囲と関係を築いていったかをお話ししていきます。
伝え方ひとつで、自分の気持ちも、周りとの関係も変わってきます。
もし今、スポ少での人間関係に疲れたり、「こんなこと言ってもいいのかな…」と悩んでいるママがいたら…
この体験が、少しでもあなたの心を軽くするヒントになれば嬉しいです。
こんなママに読んでもらいたい↓
・スポ少の人間関係に疲れて、グランドにいくのがつらい…
・参加できないことをいつも言いづらい…
・周りのママたちに、なかなか溶け込めない…
この記事で分かること↓
・悩んでいるのは自分だけじゃないということ
・言いづらいことを「スムーズに伝える方法」
・スポ少の人間関係がよくなる方法

お当番や遠征応援に行けない…そんな自分を責めていませんか?

スポーツ少年団(スポ少)は、親のサポートが不可欠と言われています。
でも実際には、お当番や遠征の応援に参加できない日もありますよね。
たとえばこんな事情…
- 仕事に行かなければならない
- 下の子が小さくて、まだ手が離せない
- 兄弟姉妹の習い事が重なってしまう
- 親や家族の介護をしている
- 家族や自分の体調が不安定…など
家庭の事情で参加できないことに対して、
「それなら最初からスポ少なんて入れなきゃよかったのでは?」
という意見を見たり聞いたりして、心がチクっと痛むこともあるかもしれません。
でもそれは、あくまで一つの考え方にすぎません。
子どもが「野球をやりたい!」と目を輝かせている姿を見たら、
少しでもその夢を応援してあげたいと思うのが親心ですよね。
一方で、「今の我が家の状況ではサポートは難しい」と冷静に判断する親御さんもいます。
どちらの考えも、どちらの選択も、そのご家庭にとっての正解です。
実際、家庭の事情で親が頻繁に参加できない場合でも、
子どもがのびのびと野球を楽しめるチームは存在します。
多くのチームは、仲間が増えることを歓迎してくれます。
そして、事情をきちんと話し、理解を得られる環境を選んでいれば大丈夫です。
「うちにはうちのペースがある」ということを忘れずに、
そのうえで、スポ少では無理のない関わり方を模索すること。

ただ、理解してもらえていても、いろんなもどかしさがあると思います。
でも、自分を責めすぎずに、周りに甘えられるときは、感謝の気持ちをもって助けてもらいましょう。
私の体験談|つらかった長男4〜5年生の時期
参加できていた頃|下の子連れでも感じた感謝と喜び
1、2年生の頃は、スポ少遠征には下の子を連れて同伴できておらず、お当番は半日参加にさせてもらっていました。
ただ、グランドにいても、ほとんど下の子のお世話があったりと、主だった仕事はあまりできていませんでした。
3年生頃になると、遠征応援も下の子(当時3歳)を連れて、何度か行きました。
基本的には、下の子を連れての遠征は控えていましたが、母が足りないというときもあったので、参加させてもらいました。
夏場で暑かったり、ぐずられるときもあるし、それはもう大変なこともありますが…
でも、周りのお母さんやお父さんたちに助けてもらいながら、参加できていることは、私にとって嬉しいことでした。
下の子が落ち着いているタイミングを見て、周りのお母さんが声を掛けてくれて、「これを一緒にやりましょう」と言われて、当番や遠征での行動を知ることができました。
そして、何よりも、普段見れていなかった、遠征先でのチームの子たちが野球を頑張っている姿を見ることができる。
当時は、1日を終えて帰ると、「大変だった~」と疲れすぎて涙ぐんでいましたが…。
そんな経験も、今では感謝の気持ちでいっぱいです。
体調不良と罪悪感|メニエール病と向き合う中で
スポ少生活で、私が一番つらかった時期は、長男が4年~5年生のとき。
メニエール病の発作が出てしまい、1年以上不安定な波が続きました。
実は、長男4年生のときに主人の部署が変わり、日曜日が休みになることが増えました。
「これからは、前よりもお当番や遠征に参加できそうだな」
と、思っていました。
そんな矢先、コロナ渦が明けて、次男の体調不良が度々重なり、その睡眠不足から、私自身も回転性めまいや吐き気、耳の違和感が出るようになりました。
診断結果は、メニエール病。
長男4年生で、梅雨入りの時期でした。
それから、薬を長期的に飲みながら、落ち着いてきても、再発の恐怖で不眠症になり、体が常にだるかったです。
スポ少野球の夏場に向けて、一番母たちのサポートが必要な時期に、ほとんど顔を出せなくなりました。
自分が行けない代わりに、他のお母さんたちが、一生懸命暑い中、子どもたちのサポートをしてくれていることに、申し訳なさと無力感でいっぱいでした。
孤立感の正体|“溶け込めない”“なじめてない”気持ちの背景
まず、同じ班の班長だった先輩ママに事情を話しました。
次に、当時の会長(キャプテンのお母さん)に相談しました。
そのときの温かい言葉と気持ちが、じんわりと染みました。
少年野球を続けていると、子どもが5~6年生になった頃、役員を割り当てられるようになります。
その面でも色んな配慮をしてもらいながら、症状が落ち着いているときは、顔を出せるようになりました。
でも、やはり、少し無理してお当番や応援に参加した翌日以降は、体調が悪くなってしまうことが続きました。
そして、お当番や遠征についていく自信がなくなり、また参加できないときが続いてしまうのです。
そんなことを繰り返しているうちに、どことなく疎外感を感じるようになり、グランドに行くのがつらくなりました。
今までは下の子がいて、気づいてませんでしたが、下の子を主人に預けて、自分だけ参加してみたときに、周りのお母さんたちとの距離感をすごく感じてしまいました。
なんで、自分はこんなに溶け込めていないんだろう…
そんなときふと感じることがありました。
「周りのお母さんたちは、自分の子以外のこともよく理解していて、私はそれができていない。」
溶け込めていない自分。
それは、いつも下の子にばかり意識がいっていたこともあるし、体調不良で練習や試合応援に行けてなかったことで、自分の子が野球をする様子だけでなく、周りのがんばっている子どもたちのことを見れてなかったからと気づいたのです。
私が溶け込めなくてつらかった原因はそこにあるのだと気づきました。
気づきと変化|子どもたちの個性が教えてくれたこと
5年生になり、高学年になった長男も試合に出たり、出れなかったりの時期がやってきました。
相変わらず、体調は良好という日々はありませんでしたが、できるときには試合応援やお当番に参加させてもらってました。
同じ班の班長さんや周りのお母さんたちに気遣って助けてもらいながら、生活習慣で気を付けることを心がけて、なんとか自分の体調を前よりはコントロールできるようになっていきました。
みんなの活躍を見ながら、それぞれの良さや個性がよく分かってきました。
同時に、他の子と自分の子を比べてしまう悩みもでてきました。
比べてはいけないと分かってはいたものの…
「みんなと比べて、どうしてうちの子は…」なんていう気持ちもありながら、「子ども本人も今が辛そうで接し方が分からない…」
ということも含めて、周りのお母さんたちに相談するかたちで、自然と疎外感はなくなっていきました。
「比べるのは、その子自身の昔と今の姿にするといいよ。」
「自分で言いにいけるようになってきたのは、成長だよ。」
野球中、どことなく控えめな長男でしたが、その頃から、自分で「ミスしてすみませんでした。」「いつ試合に出られますか?」など監督に言いに行く姿が出てきていました。
息子なりにもチームと向き合ってがんばっている姿に励まされたし、周りのお母さんたちとそんな話をすることで、
「他の子と比べてしまうこと」「溶け込めていなかった自分」に悩んでいたことが消えていきました。
卒団式の達成感|仲間とのつながり
寒くなっていく季節になると、卒団式の時期が近づき、5年生母たちで準備をしていきました。
卒団式の準備は、ある意味、結婚式のような流れで進めていきます。
参加者は、OBの方々も含めて、90名ほどです。
正直、それまでは、卒団式の準備の流れを知らずにいましたが…
この大イベントをお母さんたちと一緒に乗り切れたことが、保護者としての今までで一番の思い出かもしれません。
スポ少での活動を通して、周りのお母さんたちと気持ちを共有すること。
あの頃の孤独や罪悪感は、仲間とのつながりとともに、少しずつ癒されていたのだと思います。
こうした経験を通して、「参加できない」など言いづらかったり、罪悪感を感じてしまうときに、どう周囲に伝えていくかが、人間関係を築いていくのに大切なことだと感じました。

次の章では、私がどのような伝え方を心がけてきたのか、その実例を交えてお話しします。
伝え方のコツ|「お当番に参加できない」とき、どう伝える?
正直に、でも前向きに伝える

参加するのが難しい。
言いづらいな…
体調や家庭の事情で参加できないとき、「迷惑かけてすみません…」と下を向きがちになりますよね。
謝罪を伝えることも、大切です。
でも、自分を責めるようにではなく「今はこういう状況で、参加できません。」と事実を穏やかに伝えることが大切です。
そして、前向きな意思を伝えることで、お互いに嫌な感じが残らないと思います。
<LINE:例>
参加できないとき↓
1,連絡をもらったことに感謝の気持ちを伝える。
「連絡ありがとうございます。」
2,謝罪と事実を伝える。
「申し訳ないのですが、自分の体調が安定しないので、参加が難しいです。」
「すみませんが、下の子の体調が良くないのでお休みいただきたく思います。」
「すみませんが、仕事が入っているため、参加できません。」など
2,前向きな言葉を伝える。
「落ち着いたら、参加したいと思っています。」
「可能なときは、顔を出したいと思っています。」など
3,文の最後に丁寧なあいさつを。
「ご迷惑おかけしますが、よろしくお願いします。」
参加はできるけど、長時間が難しいとき↓
「連絡ありがとうございます。
当日は、下の子を連れての参加になります。
様子によっては抜けさせてもらうことがあるかもしれません。
そのとき、また相談させてもらえると助かります。
ご迷惑おかけすることもあるかもしれませんが、よろしくお願いします。」
1,連絡をもらえたお礼を伝える。
2,事実を伝える。
3, ずっといれない可能性を伝える。
4,周りと相談しながら、行動したいという意思を示す
5,最後に丁寧なあいさつを
迷っていたり、当日の様子によって、はっきり分からないときなど、
「できれば、参加したいと思ってますが…
また相談させてもらえると助かります。」
というように、“相談したい”という言葉を使うことで、相手に話しやすくなります。

LINE上の文章では、分かりやすく、丁寧な言葉を使うことで、人間関係が円滑になります。
気遣いの言葉をもらえた後にも、改めてお礼を伝えることも忘れずに行うと気持ちよく済みます。
参考にしてもらえたらうれしいです。
感謝の気持ちは、+αを添えて伝える
自分が参加できないとき、代わりにサポートしてくれている人への「ありがとう」は、人間関係が大きく変わります。
会ってあいさつをするときや、終わった後に連絡がきた際に、
「お疲れ様です。見守り係ありがとうございます!」
「お疲れ様です。遠征応援ありがとうございました!」
「いつも車だししてくれて、ありがとうございます。」など…
「ありがとう」も一緒に伝えることで、笑顔のやりとりやコミュニケーションにつながります。
感謝の言葉は、
ただ「ありがとう」というだけでなく、
「○○してくれて、ありがとう」
「いつもありがとう」と+αを加えて伝えることでパワーアップしますよね。
関係づくりのヒント|無理なく、自然な距離の縮め方
できるときに「できること」をする
お当番や応援に毎回参加できなくても、できるときに自分なりに関わる姿勢は、周りにちゃんと伝わります。
- 練習の様子を見に行けたときは、軽くでもお母さんたちにあいさつ
- グループLINEで、「お疲れ様です」「ありがとうございます」の一言を必ず添える

先輩ママに教わったことですが、夕方顔を出せた時に「練習後のゴミ袋を持って帰る」などは、お当番に日中参加できなかったときでもできることです。
「全部は無理でも、できることから」
その気持ちが、スポ少ママたちと自然な関係をつくる第一歩です。
相手の“いいところ”を見つけて、声に出す
距離が近づくきっかけって、意外と小さな会話だったりします。
- 「○○くん、気持ちよく挨拶してくれて嬉しかったです。」
- 「○○くん、きれいにヘルメット並べてたよ。」など…
誰かの良いところに気付けるって素敵なことです。
それを声に出して伝えることで自然な会話が生まれます。
無理に仲良くならなくても大丈夫
誰とでも深く仲良くならなきゃいけない、ということはありません。“仲良く”よりも“感じよく”を意識しましょう。
- 適度な距離感で、礼儀を持って接する
- 挨拶や感謝
- 分からないことを聞く

人見知りだったり、話すことが苦手な人でも、「どうしたらいいのか分からないときに聞くこと」から始めてみると自然なつながりができていきます。
助けてもらったら、「一歩返す」気持ちを忘れずに
自分ができていなくて、何かをやってもらったときに、負い目を感じてしまうことってありますよね。
でも、「ありがとう」と伝えて、次に自分ができそうなときに
「お茶配りますよ」
「ゴミ回収やりますね」など、
“できるときに返す”という姿勢で大丈夫です。

下の子がいて思うように参加できていないという人も、子どもの成長とともに、できることも増えてきます。
以前、「できない時期があっても、できるタイミングが来た時に、返すつもりでいればいいよ。」と先輩ママが言ってくれました。
がんばるママへ伝えたいこと
- 無理に距離を詰めなくて大丈夫
- 小さな気遣い、感謝、共感の言葉が自然と人をつないでくれる
- 自分を責めずに、自分のペースで関わっていけばいい
ママたちは日々忙しく、自分のことで精一杯な中で、頑張っています。
そんな中で少しずつでも関係を築けたら、それはすごく素敵なことです。
自分のペースで、自分らしい関わり方で大丈夫です。
がんばりすぎず、肩の力を抜いて関われますように。
この記事が、少しでも楽しく過ごせるヒントになれたら、うれしいです。
☆最後まで読んでいただき、ありがとうございました☆